No.48(イスラーム諸国A) :
「インドのイスラーム化の変遷とはどういうものか?」
アフガニスタンに順に建国されたガズナ朝とゴール朝が、それぞれ北インド、ガン
ジス川下流へ拡大し、インドの人々にイスラーム教を強制した。そしてその後、デ
リー=スルタン朝とまとめて呼ばれる五つの王朝(最初が、1206年にゴール朝マ
ムルーク将軍のアイバクが建国した奴隷王朝)が、ヒンドゥー社会・カースト制度
を温存しながらインドを支配した。
<評価の観点>
関心・意欲・態度:
現在のパキスタンやバングラデシュが、イスラーム教国家時代のインドの一部で
あり、その歴史的な「なごり」であることを知り、大きな関心を持って学習に臨んで
いる。
思考・判断:
アフガニスタンのガズナ朝とゴール朝が、インドのイスラーム化に果たした役割に
ついて考察するとともに、デリー=スルタン朝が、ヒンドゥー教やカースト制度を温
存したことの理由を適切に判断している。
資料活用の技能・表現:
アフガニスタン中央部にある仏教遺跡バーミヤンの磨崖仏の、顔面をイスラーム勢
力に削ぎ落とされた写真を見ることによって、ガズナ朝やゴール朝による仏像やヒ
ンドゥー寺院破壊のすさまじさを実感している。
知識・理解:
インドのイスラーム化とその変遷について、基本的な知識を身につけている。